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研修コラム

まもなく後輩を迎える新入社員に向けたフォローを考える

H&innovation staff

 3月になると、4月に入社する新入社員の準備もいよいよ大詰めを迎えます。その一方で、昨年入社した新入社員は、まもなく2年目になります。2年目になると、当たり前ですが新人扱いはされません。しかも今年の新入社員の方は、自粛期間などで通常の業務とは全く違う環境で1年目を過ごしてきました。

 そこで、改めて今年の新入社員へのフォローを考えてみましょう。


■ 大きな環境変化の中で、できたことはなんでしょうか?

 定期的に振り返りを行うことで、新入社員に限らず、成長を確認し次につなげる課題を見つけることができます。自分の行動や状態を確認し、うまくいっているところはどこか、安定して伸ばすために引き続き何をすれば良いのか。また、うまくいっていないところは、できていないと嘆くのではなく、どこをどのように改善すれば自分の考えている通りにできるようになるかをそれぞれ見つけます。そのためには、振り返り実施日を決めて定期的に確認していくことが重要です。新入社員の振り返りは、この習慣を身につけるためにも必ずどこかで実施していくことをおすすめします。 

 とくに今年は、誰も経験したことのない中で新人はやるべきこと実践してきました。これは、言葉では表しきれない不安の中で日々を過ごしていたと思います。入社初日から数ヶ月にわたってテレワークでしか業務を行っていないという方も今年は多くいました。一方、先輩社員も後輩の面倒をみているどころではないぐらい大変な状況で、手厚いフォローもできなかったことでしょう。

 このような状況では、新人は何もできていなかったと思ってしまうかもしれません。しかし、間違いなく去年の4月と比較すればできるようになったことがあります。まずは、それを整理するところから始めましょう。書き出させることでもかまいません。グループワークのような形で発表し合うのも良いでしょう。自分のやってきたこと(些細なことも含む)をアウトプットすることで、成長を実感できます。何もできなかったのではない、ということをまずは実感してもらいます。

■ 環境変化を体験して伝えたいことは何か? 

 誰も経験してこなかった環境変化による強制的な自粛というのは、本当にストレスが溜まります。そんな中で、右も左もわからず、日々不安の中で業務をこなしてきた新人達は、見方を変えると貴重な1年を過ごしてきたと思います。

 新人時代というのは、概ね過ごし方が決まっていました。最初のうちは研修を通じて実務を覚えたりしながら、同期や先輩と絆を深めます。慣れてくると先輩から少しづつ仕事を任されるようになり、年があけて1月ぐらいになるとほぼ一人で仕事ができるようになっているのではないでしょうか。

 しかし、今年は全てが違います。例年行われる新入社員研修は、緊急事態宣言により研修の実施方法が大きく変わりました。業務も先輩社員が隣にいて、手取り足取り教えてくれるわけでもなかったことでしょう。また、育成の面のみならず、業務そのもの、働き方が例年と全く異なります。
 
 そんな中で経験してきたことというのは、本当に貴重な体験です。リスクマネジメントというのは、経験したことを考えるのと、経験したことのないことを考えるのとでは、その想像力の幅が違います。また、経験したことをノウハウとして残すためには、経験者がその経験をノウハウとしてまとめることが対策を考えるためにも有効です。

 そこで、今年の新入社員の方には、ぜひ後輩に向けて、何をどうすべきかの、教訓集を作ってもらいましょう。これを作成してもらえば、一緒に過ごしてこれなかった先輩方も来年度以降の新人を迎えるにあたっての注意点がわかります。今後もどうなるかわからない世の中です。乗り越えられた人は、後輩のためにも何をしてほしかったのか、などの情報を残して欲しいと思います。

■ 誰よりも経験豊富だということを誇りに感じてもらおう!

 今年の新入社員は、誰よりもオンラインに慣れた方です。オンラインで実務を実施していない人も、周りがオンラインで業務を行う中で様々な活動をしてきました。働き方改革というよりも、最初から改革の状態でスタートしています。この貴重な体験は、だれも経験してこなかったことです。この貴重な経験をしたことを誇りにして、来年以降の実務で活かして欲しいです。新人の皆さんがどう感じているかはわかりませんが、まだまだ多くの人が環境変化に対応できずに苦しんでいます。皆さんの経験を後輩の育成のみならず、ベテラン社員の方にも活かしていってください。新人の経験したこと、その情報は、今後の企業発展の財産です。


 2020年は、あっという間に過ぎていったと感じている人も多いのではないでしょうか?過去を振り返った時、この年の新人が会社を変えてくれた、と思ってもらえる日が来ることを楽しみにしたいですね。

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