評価者の面談は、次年度の企業発展に重要な要素になります(1回目)
皆さんの会社では、評価者による面談をいつ実施していますか?
2月から3月に実施するという企業においては、次年度の事業計画に合わせた目標設定も加味して実施しているかもしれません。今日は、毎年実施している評価者による面談を効果的に実施する方法をお伝えします。
「評価を伝えること」と「フィードバック」を実施する
評価面談というのは、企業が決めた期間の中で、どのように活躍したかを評価対象者に伝えるために実施します。その結果は、給与や賞与に関連するので、評価対象者にとってもとても重要な面談の一つです。
まず、この評価面談で実施する内容は、大きく2つです。
それは、目標に対して、どのような結果になっており、それがどう評価されたのか、という「評価」の側面です。もう一つは、その人の課題は何か、今後はどのように活動してくべきか、といった「フィードバック」の側面です。
企業によって評価対象は様々です。結果を重視する企業、結果を出すためのプロセスを重視する企業、普段の行動を対象とするなど、評価対象や基準は一様ではありません。
評価面談を行う方はまず、自社の人事制度を人事部の方と同程度に理解してほしいところです。そのためにも人事部の方は、人事制度をしっかりと面談者に伝える場を提供することが求められます。
ここで、評価を伝えるときに気をつけて欲しいことがあります。それは次の2つです。
評価面談の流れを考えて、リラックス状態をつくる
評価面談は、評価される方も緊張しています。そこで、いきなり「君の今期の評価だけど…」と、いきなり話されたらどんな気分になるでしょうか?
評価面談というのは、単なる伝達ではありません。単なる伝達であれば、機械に話をさせればいいと思います。人が伝えるからこその価値を見出すためには、コミュニケーションを丁寧に行う必要があります。そのためには、面談の最初にアイスブレイクを入れましょう。
アイスブレイクというのは、氷のように固まった状態をときほぐすということです。緊張をときほぐすのが目的なので、決して笑わせなくても大丈夫です。また、アイスブレイクに慣れていない方は、延々と自分の話をしてしまうことがありますが、相手が興味がある話とは限りませんし、面談が長くなるので注意しましょう。また、「最近どう?」とあいまいに質問するのもよくありません。相手からしてみると「どうって言われても」と答えに困ってしまいます。さらには、「最近は忙しくて大変なんです」とせっかく答えても、「そうなんだ、ところで今日は評価面談なんだけど」と、さっさと次の話に移ってしまい、全く興味がないような反応を取られると、いい気持ちはしませんよね。
そこで、アイスブレイクは、リラックスしてもらうのが目的なので、最近の時事ネタか、もし知っているのであれば相手の趣味の話や好きなことを話してもらいましょう。アイスブレイクは、相手にリラックスしてもらうことが目的なので、話を聞いてもらう必要はなく、話してもらった方がよりリラックスすることが多いです。
まずは部下の話を聞いてから、上司が話しましょう。
評価面談というのは、評価を伝えるのが目的です。しかし、その前に部下の思っていることを吐き出させてあげましょう。そもそも自分の思いや考えが伝わっていると感じる時というのは、話を聞いてもらえていると実感できる時です。
ここのポイントは、実感できるように接するということです。そのためには、聴く態度を見直してみてください。聴く態度は、みなさんが思っている以上に大袈裟にすることをお勧めまします。例えば、体は相手の方に向けるのみならず、前のめりにする。前のめりというのは、例えば、デスクの上に手を出して体重をかけるなどするとできます。うなづきも相手の会話に合わせてはっきりとやりましょう。また、相手の話を聴く時は、最後まで口を挟まずに聞きます。とくに「それは違う」と思うことが途中にあったとしても最後まで話をさせてあげてください。もし違うと思うことがあれば、「なるほど、君はそう考えたんだね」といったん確認します。その後で「例えば、こんな視点だとどうだろう」と指摘すると本人も受け入れやすくなります。
話を聞き終わったら、書き出して整理するのもお勧めです。お互いに客観的に話を見ることができるので、メモで構わないので書き出してみましょう。
部下の話を聞いたら、いよいよ上司が話す番です。上司が話す時にも気をつけてほしいことがありますが、これは後ほど詳しくお伝えします。
本日は、評価面談のポイントを少しだけお伝えしました。評価面談は、企業発展のためには、非常に重要なことなので、しっかりと実施できる組織にしていきましょう。