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研修コラム

テレワーク中にどのようにリーダーシップを発揮すべきか?

H&innovation staff

 テレワークでの働き方も企業によっては、かなり定着してきたのではないでしょうか。

 テレワークは、出勤時と違い、目の前にチームメンバーがいないので、意図的にコミュニケーションをとらないとチームワークが発揮できません。特に、リーダー的立場の方がうまくリーダシップを発揮しないとチームとして成果がなかなか上がらないという問題があります。

 そこで、今回は、テレワーク中のリーダーシップについてお伝えします。


■ テレワークの時と出社時でのチーム運営の考え方

 テレワーク中にリーダーが気をつけなければいけないのは、出勤時と変わらない(もしくはそれ以上の)成果をチームとしてあげることを忘れないことです。テレワークだから、仕方がないという発想ではなく、テレワークならではの活用を考えて成果を上げていく、これを考えて実施していくことがリーダーには求められます。なぜならば、テレワークになったからといって、求められる成果が変わることはないからです(ここでいう成果とは、企業として達成すべき成果のことです)。

 まずは、この点を踏まえた上で、チーム運営を考えます。
例えば、テレワークになると今までのような気軽な声かけができないから、まめにチャットで連絡をとろう、と考えたとします。リーダーとしては、チーム内のコミュニケーションを今までと変わらずに取りたいという思いからの取り組みなのでしょう。しかし、チャットは相手がどんな状況なのかわからずにこちらから投げかけるものです。送った方は、すぐに見てくれていると思っても、相手が読んでいるとは限りません(機能として、既読がわかるとしても、画面上に映っただけなのか、きちんと中身を読んだのかは不明です)。この点は、頭でわかっていることだと思いますが、すぐに反応がかえってこないことが続いたりすると、なぜ返信しないんだと、イライラしてしまうものです。

 そこで、「テレワーク時は、出社時と同じようにコミュニケーションは取れないんだ」、という前提を明確にしてみましょう。そもそもFace To Face のコミュニケーションが取れないのに、それと同じようなことをしようと考えても乗り越えるのは困難です。テレワークにはテレワークの良いところがあります。
そこをうまく活用していく方法を考えることが最初の一歩です。

■ テレワーク中に成果を上げるためのコミュニケーション

 テレワーク中のコミュニケーションは、成果をあげるために必要なことから考えてみましょう。
 
 業務を滞りなく実施していくためには、お互いの進捗確認は欠かせません。この点においては、進捗確認を効率的に行うためのツールを選定します。この時に気をつけて欲しいのは、出社時よりも進捗の情報更新はこまめに行うことが必要だということです。どういうことかというと、出社時は、グループウェアなどに情報が反映されていないと、声かけなどをして更新を促したり、その場で確認してOKしたりしていました。この場合、当事者のみならず、それを聞いている周りの人も、自分が忘れていた時に慌てて修正したりすることができました。しかし、テレワークでは、グループウェアなどに集約されいてる情報そのものだけで進捗を判断します。これが正しくなければ確認作業が必要になりますが、メールや、チャットで都度都度個別に確認するので、出社時よりも手間取ってしまいます。
 
 そこで、進捗に関する情報提供は、マネジメントすべき人が確実に実行すべき項目になります。この点のみは、チームメンバーに朝会および昼会、夕会といった定例ミーティングで必ず更新させるようにしましょう。

 また、新人や若手は、ベテラン社員に比べて、わからないことが多いものです。とくにまだ業務に慣れていない新人にとっては、何がわからないかも、わからないことが多いです。
 
 このような新人や若手が多いチームにおいては、リーダーは定期的に情報確認を行います。この時のポイントは、いつ、どんなタイミング、どの程度の時間、声かけを行うのかをメンバーと共通認識にしておくことです。リーダーが、「わからないことがあったら気軽に声をかけてね」といくら言っても、メンバーはなかなか声をかけられません。これは出社時もかわりませんが、テレワーク中ではさらに気軽に声をかけるなんてことは難しいでしょう。リーダー的立場の人は、自分の業務も忙しいと思います。自分の息抜きだと思って、1日3回から5回程度は、自分からチャットやビデオ通話でメンバーの悩みを確認してください。

■ テレワークを特別視しない

 テレワークそのものは、今後世の中に定着していくと思います。そうなると、テレワークだから、といった理由をあげてできないことを羅列しても意味がありません。今後は、テレワークという手法を活用しながら、今まで以上に成果を上げる方法が求められます。


 しかし、だからと言って、ものすごい特別なことをしなければいけないわけでもありません。現状、成果をあげるために困っていることを一つ一つ解決して対応していけば大丈夫です。リーダー的立場の人は、少なくともメンバーの進捗確認だけは今のうちから確実にできるようになっていってください。そのためには、先に述べたように、いつ、どんなタイミングで、どの程度、情報交換すべきなのかを、チームメンバーと共有し、業務の効率化をはかっていきましょう。今後は、このコラムでも、情報共有のためのツールはご紹介していきますので、お楽しみに!


 テレワークは、今後の業務遂行手段の一つとして定着していきでしょう。その中で、テレワークに踊らされることなく、活用できる人材になるように楽しみながら実行していきましょう!

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