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研修コラム

研修での「知識の習得」と「実践形式」

H&innovation staff

新入社員研修は、実践形式でやりましょう

今日から4月です。多くの企業で新入社員を迎え入れていることでしょう。
入社後しばらくは、新人研修が続くことと思います。
本日はこの新人研修を効果的に実施するためのポイントを今日はお伝えします。


■ 新入社員の目的を考えてみる

 新入社員研修にだけではなく、どのような研修でも同じですが、研修は実施目的に合っていることが重要です。知識をつけさせたいのか、主体性を身に付けさせたいのか、チームワークを経験させたいのか、研修の目的は様々あります。

 これは、どの目的が良いとか悪いということではありません。企業が目指すべき姿を実現するために人材をどう育成していくのかに合っているのかが重要な要素になるということです。

 新人研修では、多くの企業がマナーや挨拶、名刺交換といったビジネスパーソンとして当たり前に身につけて欲しいことを伝えます。この当たり前に身につけて欲しいこと、というのは、身についてこそ価値があります。言い換えると、知っていてもあまり意味がなく、実践していなければ役に立たないモノでも有ります。

 そう考えると、新人研修で身につけるスキルは実践できて初めて価値がでてきます。この点を意識して研修を構築することは、とても重要です。例えば、時間に余裕があったり、個別に指導が可能であれば、習得のために、何度も何度も繰り返して実施することができます。
しかし、限られた期間の中で新人という括りで一律に研修を実施しなければならない状況では、多くの場合、あれもこれもと詰め込みすぎてしまい消化不良に陥ることも多いのではないでしょうか。


 そこで、知識を教えて、かつ、実践できるようにさせたい、といった企業の要望に応える研修形式が、
実践形式型研修です。

■ 仕事を疑似体験しながら実践形式で学んでいく

 頭で理解できていても、実践してみるとなかなかできないものです。例えば、一輪車に乗ったことのない人は、乗り方を動画などで何度見ても、すぐには乗れないですよね。
どんなに頭で理解できていても「バランス」を取るというのは実践するのが難しいですから。

 これは、ビジネスの場面も全く同じです。名刺交換や電話応対の方法というのは、知識として習得は可能です。しかし、実践してみると細かいところができなかったりします。
 例えば、名刺交換の場面で、相手の企業の方が3名以上いらっしゃったらどうするか? 
 順番もさることながら、名刺を受け取った時にどう持っていればいいのか?(3枚の名刺を重ねてもいいのか?)など、新人は意外なところで悩みます。

 このような状況は、実際の実務では日常茶飯事です。しかし、研修では、よくあるやり方のみを教えるので、少しでも状況が変わると応用がきかない人は多いです。
 また、当の本人もできたつもり(できるようになったつもり)でいるので、何回も練習しようとはしません。

 そこで、研修の時点でビジネスの場面を想定し、実践形式で体験させることが重要になるのです。

 この実践形式というのは、お客様の実務に即した形で実践することが望ましいです。例えば、営業の方であれば、実際に電話でアポイントをとってみる。メールで連絡をしてみる。お客様先(仮のお客様先)に実際に訪問して名刺交換を行うなどです。
 また、外出のない内勤のシステムエンジニアの方であれば、社内での仕事を実際にシミュレーションしてみる。上司への話しかけ方、相談の仕方、報告の方法など、実際にやってみるとできないことが見えてくるものはたくさんあります。

 実践形式ですから、具体的な職場の方法に合わせて実施することがとても重要です。

■ 実践形式はPDCAを意識して回していきます

 研修の中で実践形式で体験していくのは、研修のスキル習得としては本当におすすめです。また、この実践形式での研修も、やって終わりでは意味がありません。

 このような実践型の研修のいいところは、失敗経験ができるとこでもあります。多くの新人が実務では、失敗したくないと思っています。失敗したくないから、慎重になりすぎて主体性や積極性が弱くなっています。

 研修では、失敗を積み重ねていくことでスキル習得を行います。ただ単に失敗を積み上げるのではなく、経験の中から次の行動を改善していくというセッションをいれます。このセッションを入れることで、次に失敗しないようにするには、どうすればよいのかを考えていきます。

 この繰り返しにより、自身の行動が改善され自信につながっていきます。
自信が出てくれば、自分で考えて行動することも怖くなくなるのではないでしょうか。

 研修の中で実践して、改善し、次の行動に繋げていく。このPDCAを経験することで実務での実践力も変わっていきます。


 

今回は、新入社員研修における実践形式のメリットを中心にお伝えしました。
このような研修は、4月に実施するよりも配属前や10月ごろにフォローアップとして実施すると効果的です。
ぜひ参考にしていただければと思います。

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