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研修コラム

階層別研修(入社3年から5年目)におすすめの内容<応用編>

H&innovation staff

 若手向け階層別研修を考えている人材開発部門の方の悩みは多種多様だと思います。そこで、今回は、悩みや課題に即した研修カリキュラムをいくつかご紹介します。(前回の「基礎編」の記事はこちら

自主性や主体性のある人材にしたい

 若手の研修依頼で多いのが、「主体性がないので、主体性のある人材にしたい」や「もっと積極的に仕事に向き合ってくれる人材にしたい」という趣旨の言葉です。上司や先輩から見たら、3年目から5年目の若手は、まだまだ受け身で仕事しているように映るのでしょう。

 ここでは、そもそも主体性があるかとか、ないのか、といったことは一旦置いておきます。若手に主体性や積極性を身に付けさせたいと思った時におすすめの内容としてご紹介します。

① 自分(自組織)を知る

 そもそも主体性や積極性のある時の行動を考えてみましょう。多くの場合、「やりたい」という自分の意思が明確な時に行動しているのではないでしょうか。この「やりたい」という意思は、人のためにひと肌脱ぎたいとか、会社に貢献して給与を上げたいといった動機がはっきりしている場合と、ただ楽しいからというような内面から湧き出てくるものがあります。

 様々な動機付けのポイントがありますが、大切なのは、自分はどのような時に動機付けされるのかを知ることです。自分の傾向を知り、仕事に応用していくことで、自身の積極性を伸ばすポイントが見えてきます。

 ここで注意してほしいのは、単にモチベーションを上げることだけを目指すのではないということです。仕事は、モチベーションに左右されることなく達成することが必要です(やる気がないからといって納期を伸ばしてもらえたりはしませんから)。ただ、どんな時にやる気がでて、どんなことがあるとやる気が落ちるのかを知っていれば、対応したり予防したりできます。この対応策や予防策を若手のうちに見つけておくことで、対処方法がわかり安心感につながります。

 また、もう一つ、「自組織」についても確認しましょう。自分たちに求められていることがわかるからこそ、それに応えることができます。自分に求められていることのみならず、組織から求められていることを知ることで、その期待にどう応えればいいのかを考えられます。
 この時に合わせて組織全体で考える習慣も身に付けられると、仕事の幅も広がります。例えば、営業部と技術部門の連携や管理部門との連携は、自部門のことだけ考えているようではより良い活動ができません。お互いの業務を知ることで、フォローしようといった発想もでてきます。相手のことを知ることで、何をすればいいのかが考えられます。若手のうちに他部門との連携を考えるというのは、強い組織を作る上では欠かせないことと考えています。

②フォロワーシップを考える

 部下として、上司の期待にどう応えていけばいいのか悩んでいる方は、そもそも部下として何をしていけばいいのか分からないのではないでしょうか。指示されたことやったつもりでも、やり直しや再提出を求められる時は、上司の要求通りの仕事ができていない時でもあります。手戻りが発生し、やり直しという追加作業が発生してしまうと通常業務もどんどん遅れていきます。
 自分の仕事を達成できるようになっても、それが上司が求めている成果のレベルでなければ、せっかく仕事達成しても報われません。

 仕事をただこなしていくのではなく、上司が求めているレベル(もしくはそれ以上)の成果に繋げるには、部下としての察知力が必要になります。
 フォロワーシップは、ただ言われたことを達成するのではなく、広い視野をもって上司のサポートし、そのサポートを通じて成果を上げていくスキルです。具体的には、指示の受け方、報告の仕方、情報の共有方法、気が効く行動などをスキルとして習得していきます。

後輩指導力(OJTスキル)

 入社して3年から5年も経つと後輩もでき始めます。特に3年から5年目の方が新人の育成担当になることも多いのではないでしょうか。この後輩指導担当になった時に、あらためて後輩指導の方法を確認しましょう。
 後輩指導の方法というのは、どうしても自分がされてきた方法がベースになります。良い先輩に指導されてきた方は、自身の後輩指導も見本があるので、適切にできます。しかし、ほぼ放置されてきたような後輩は、何をしていいかわかりません。
 そこで、OJTの考え方、計画の立て方など基本的なことはしっかりとレクチャーしましょう。また、あわせてこのタイミングでフィードバック手法なども習得しておくと、のちのちの部下育成にも役に立つので、早めにフィードバック手法も習得できると良いです。

 
 本日は、若手向けの階層別研修について、プラスアルファの研修カリキュラムをご紹介しました。これ以外にも組織に合わせて研修カリキュラムを考えることが効果的です。悩んだ時は、気軽にお問い合わせください。

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