OJT制度を効果的に実施するためにすべきこと
OJT担当者によって新人育成効果に
バラつきはありませんか。
6月を迎えました。この時期は、新入社員研修も落ち着いてきた時期ではないでしょうか。
また、配属後の新人の様子が気になっている人事部の方も多いと思います。
配属直後はOJTによって新人を育成されている場合が多いと思います。
皆さんの企業では、このOJT制度、うまく機能していますか?
例えば、OJT担当者ごとに育て方が違い、新人の成長にも差がついていると感じていませんか?
この記事では、OJTの成功ポイントについてお伝えします。
■ OJT制度の共有
OJT(On the job traning)という制度ですが、簡単に言えば、現場で実務を担当されている方が、その実務で得た知識やノウハウを新人に教えていくというものです。このOJT制度は、多くの企業が取り入れていると思います。
一方で、OJT制度と呼んではいますが、制度というまでは確立されておらず、ただなんとなく先輩が後輩に仕事教えてる、というニュアンスでOJTという言葉を使っている企業もあります。このような場合、やり方が先輩社員に完全に委ねられてしまい、新人の成長にもばらつきが生じてしまいます。
そこで、このOJTを「制度」としてバラつきなく効果的に実施するためには、まず第一に、OJT制度を仕組みとして整理して、社内で共有していくことが必要です。
■ OJTの目的と実施内容
制度として、社内で共通認識にするために、まずはOJTの目的を整理しましょう。
OJTの目的は、なにはともあれ新人のスキル習得です。この目的達成のために、現場で実務を行っている方に育成担当になってほしいということを社内にアナウンスします。
また、目的はそれだけではありません。OJTを効果的に実施した結果、新人が早期に仕事ができるようになり、組織としても戦力が整います。新人が早く仕事ができるようになると、先輩社員も任せられる仕事が増え、自分の手が空き、結果としてその他のもっと求められている仕事に取り掛かることができます。
その意味で、OJTは新人のみならず先輩社員や組織の発展のために実施すべきものです。
このような目的のOJTですから、組織の発展のためには効果的に実施していくことが求められます。
OJTを効果的に実施するために「実施内容」も整理しましょう。
まず、やるべきことは、新人に求められるスキルの習得です。これは、いつまでに、どの程度まで身につけるべきかをOJT担当者間で共通認識にします。これがズレていると、それぞれの担当者ごとでゴールにズレが生じて新人を戸惑わせてしまいます。
さらに、組織特有のルールもしっかりと身に付けさせましょう。一般的な規範であれば、新人研修で十分に学習できます。しかし、職場特有の慣習やルールはわかりません。特に業務プロセスの中でマニュアルに書いていないような些細なことは、先輩社員がしっかりと実務に即して教えていくべきことです。
この「些細なこと」は、OJT担当者間でも共通認識にしておくことで、教える内容に差もでなくなります。教えながらでもいいので、「些細なこと」も共有化しておきましょう。
■ OJTは「計画」が大切です
OJTは、”教える先輩”と”教わる後輩”によって、教えるスキルや身に付けたいスキルのレベルは様々です。レベルの違いがあるからこそ、人によって身につけるスキルの数も幅も変わってきます。
だからこそ、OJT計画は、毎年その担当者と新人が一緒になって作成していくべきものになります。
先輩社員だけで作成すると新人がプレッシャーに感じるかもしれません。また、新人だけで計画を立てても、足りないスキルが出てくるかもしれません。
ここは、お互いに成長目標をしっかりと見据えてお互いに実行できることを確認しながら計画に落とし込んでいくことが必要になります。
また、この計画は最低でも1週間程度の期間で見直し、修正をしていきましょう。新人は、それぞれは初めてのことなので、どの程度の期間でスキルを習得できるかがわかりません。やってみて、こまめに確認することで計画の精度も上がっていきます。
あわてずにゆっくりと、されどしっかりと新人育成していくためにも、計画は修正しながら進めていってください。
今回は、OJT制度についてお伝えしました。
OJTは、新人限らず、組織の中で常に実施していくことで、組織力が上がっていきます。
OJTを有効に実施したい企業様は、気軽に私たちにお声かけください。