自社に合った人事制度の構築
みなさまこんにちは。H&innovation株式会社の江藤です。
さて、今年も始まりもう半月が経とうとしていますが、まだまだ寒い日も続いていますね。一眼レフカメラが趣味の私としては、イチョウや紅葉など秋の写真がたくさん撮れたこの秋冬は、すごく過ごしやすい時期でした。皆さまにとってはいかがだったでしょうか。
仕事では昨年、とある老舗メーカー様にて人事制度設計の案件に携わらせていただきました。
今までは、少数のプレーヤーでも安定を保てた業界でしたが、代替品や技術進歩の停滞によって社風を変えたいという社長のご要望からご依頼を受けました。親会社と子会社の統合もあり、役員の皆様や現場の方々のインタビューから始め、等級制度、評価制度、報酬制度、高齢者雇用制度の設計を行いました。今回はその中で感じたことを中心にお伝えしていきたいと思います。
私自身が理事長を務めるNPO法人の支援者の中にも何人か、退職をして転職活動を行なっている人がいます。ミスマッチもあったりすれば、新卒社員の能力不足もあったりと、早期離職は様々な状況が絡み合った複雑な問題であると思います。
私個人としては早期離職は相性の問題だと考えておりますので、どちらが一方的に悪いというわけではなく、新卒社員も会社側も「何かできたことがあったのではないか」と一考の余地がある問題かなと思います。
■ 人事制度のあるべき姿とは
人事制度のあるべき姿とはどんなものでしょうか。
人事制度のコンサルテーションに入ると、最初に連想させてしまうのは
「給料を減らされるんじゃないか」
という部分かなと思います。
確かに人事制度には賃金を適正化するという側面もありますが、給料を減らすことが一番の目的ではありません。人事制度に限らず、会社における制度は全て、会社の向かう方向性に全社員が一丸と向かっていくための方向性を示し、会社としてどちらに向かえば良いのかを一人ひとりの社員が理解するための仕組みであると考えます。
自分自身が会社のために何をすれば良いのか、どのようなことを具体的にしていくべきなのかを、一人ひとりが日常業務の中で判断し、現場に判断を任せても会社として向かうべき方向性がずれないように構築されるのが会社における制度であり、その中で大きな影響力を持つのが人事制度です。
人事制度は誰のためにあるのか。
株主でもなく経営者でもなく社員でもない、会社のために人事制度は存在するのではないでしょうか。会社がどんなミッション・ビジョン・バリューを持っているのか、今働いている人たちが何をどのように考えているのかによって人事制度の方向性や仔細は決められていきます。
■ 歴史ある企業の人事制度がどのようになっているか
これは今回担当させて頂いたクライアント様だけではなく、歴史ある企業でも多くの企業で見られる点をいくつか下記に列挙します。
- グループ子会社の就業規則・賃金規定・その他規定が不完全
- 賃金規定にない手当が従業員に支払われている
- 従業員に支払われている手当がなぜ支払われているのか根拠や経緯が不明
- 評価はしているが、なんとなく真ん中より上の数字をつけている
- 人事評価と賃金・手当・役職が連動していない
- 評価のフィードバックがない
- 評価のフィードバックの仕方がわからない
- 評価をする側が何をどのように評価をすべきなのかわからない
- 管理職よりも管理職手前で残業が多い非管理職の方が給与が高い
- 勤続給により中途社員の賃金を決めるのが難しく調整が毎回必要になる
上記の3つ以上に当てはまっている企業の経営陣の皆様は一度人事制度コンサルテーションをご相談頂くとよろしいかと存じます。
コロナ禍で所属業界やお客様の業界が激変し、労働者と雇用者の関係性や価値観が変わる昨今、時代に合わせた人事制度を構築することで労働問題が起こるリスクを軽減し、無駄なものを無くして従業員のモチベーションをアップする機会として人事制度のコンサルテーションは良い機会かと思います。
専門家に相談をして頂くことで憂いなく事業を拡大していくことができますし、予期せぬことで足元をすくわれる可能性もゼロに近づけることができます。今のままでは今後会社が心配である場合は、協力関係にある専門家とともにお伺いいたしますので。ぜひご相談頂ければ幸いです。
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